アメリカ・ワークショップ・ツアー報告 2

Workshop Tour
July−August
2003

ツアー日記 (1) 渡米からハワイまで

 7月1日

PM5時15分、アメリカン航空で成田を発つ。最近のアメリカン航空機は日本語のアナウンスが流れるので不安は解消。隣の席はアメリカ滞在20数年というビジネスマン。少し会話を交わす。時差の関係で午前10時15分予定時刻通りサンノゼ空港に着く。入国審査は意外と簡単であった。荷物を受け取り外へ。だがまだミッシェルは来ていなかった。不安がよぎる。が待つしかない。待つこと数分。やっとミッシェルが現れる。サンノゼ太鼓のROYも一緒だ。ROYの出現は予想していなかっただけにビックリするやら嬉しいやら。車で日本町へ。昼食。サンノゼ太鼓の新しいスタジオとオフィスを見学。そしてミッシェルの家へ。これからしばらくミッシェルの家を根城にツアーが始まるのだ。

 7月2日 朝9時15分にミッシェルの家を出発してサンノゼ太鼓のスタジオへ。稽古開始。
夕食はサンノゼ太鼓のメンバー数人が参加してバーベキュー・パーティー。ユミ、トゥリッシュ、ウィッサ、フランコそしてタイラー。タイラーはすっかり日本語を忘れている。夜遅くまでおしゃべりして解散。
 7月3日

稽古2日目。
ロスのジョージ阿部氏見学。彼は尺八、笛の奏者だ。見学の後男性のダンサーは珍しいのだと言う。皆喜んでくれるだろうと・・・。昼食はサンノゼ太鼓のオフィスでPJたちと一緒に食べる。その後オフィスの階段の下で少しばかり昼寝。ミッシェルは他の稽古が入っており分かれる。昼寝の後ジョージ・阿部氏と笛の稽古、交流。夜はサンノゼ太鼓の稽古を見学。30周年記念コンサートのジョージ・阿部氏とのコラボレーションの曲と翌日のアメリカ・フェスティバルでのパフォーマンスに向けての稽古であった。稽古終了後ケーキを頂きトゥリッシュに送ってもらってミッシェルの家へ。トゥリッシュは日本語が全く通じない。何とか頑張って会話を試みる。

 7月4日

稽古3日目。
PJ見学。PJも皆にきっと喜んでもらえると励ましてくれる。体調はあまり芳しくない。どうも日本での疲れが出て風邪気味か?のどが大変。稽古終了後夜の出発に向けてミッシェルの家へ帰って荷物の準備。準備終了後サンノゼ・ダウンタウンで催されるアメリカ・フェスティバルでのサンノゼ太鼓のパフォーマンスを見に。がんがんと日が照りつける中での野外ステージ。皆頑張っている。
その足で空港へ。夜7時フライト、マウイへ。マウイ9時20分着。空港にトニー、ヴァレリー、プレストン家族のレイでの歓迎。トニーの家へ。沢山の果物をご馳走になり、シャワーを使わせてもらって休ませて貰う。のどにタオル。マスクをして寝る。

    

 7月5日 マウイ島観光。
トニーの車でハレアカラ山頂へ。絵葉書を買う。生憎の雲海で島の全貌は見れない。下山の途中からかすかな雨。ウラレナと言って恵の雨だそうだ。
昼食はハワイアン。ものすごいボリューム。だが美味しい。そしてヴァレリーが店番をしているトニーのチョコレートのお店へ。味見をさせてもらう。プレストンは次から次と食べさせようとする。断るのが大変だ。その後トニーと交替したヴァレリーの案内でウインドウショッピング。店を閉めて現れたトニーと一緒になってハワイの歴史を描いたステージ、ウラレナを見せてもらう。素朴だけれどもとても素敵な舞台だった。サンノゼ太鼓の人たちが私に見せたいと言っていた舞台だ。終演後5人で夕食。幸せな一日であった。
 7月6日

いよいよワークショップの始まり。今日は最初にして2回のワークショップ。声はベストとは言えない。が、頑張る。朝6時に起床。アップを始める。10時より第一回目のワークショップ。8歳〜11歳の子供たちが対象。が中にはもう少し高年齢の娘さんもいたりする。彼らは前進太鼓のメンバー。
ソーラン節の2番から稽古開始。(以後これが定番となる)皆とても覚えが早い。そしてかわいい。1番は少し間の取り方が難しいのだが何とかそれもクリア。2時間があっという間に過ぎてしまう。サンノゼ太鼓のウィッサのご両親がみえ、以後島にいる間ずっと付き合ってくれる。
昼食後今度は11歳〜16歳と高年齢の子たち。その中に午前中の子供たち6人くらいが残ってくれている。嬉しかった。簡単な構成で、グループに分かれて発表できる所まで何とかこぎつける。皆とても喜んでくれたのでまずは一安心。何と言ってもトニーが喜んでくれたのが嬉しい。
稽古後夕方、前進太鼓のパフォーマンスを見学。中々いい感じ。
見学の後メキシコ料理のお店で夕食。これが又美味しい。のどは何とかつぶれはしなかったが最悪。でも気分は爽快。
トニーの家へ帰って遅くまで話をする。

     

 7月7日

10時25分、ホノルル行きの飛行機でオアフへ。ヴァレリーとプレストンが急遽今日のパフォーマンスを見たいと言うことで同行。ホノルルでヴァレリーが借りたレンタカーに乗せてもらってホテルへ。(ミッシェルはマサトの家に宿泊)ホテルで休憩後いよいよホノルルのパフォーマンス会場へ。会場で慌しく音合わせ、位置取り、衣装その他のセッティング。楽屋は廊下の奥だ。(ビックリ)夕食の弁当を貰うが口にしないまま開演準備。ケニー遠藤・チズコ夫妻に挨拶。今日の主催者だ。(ちなみにケニー遠藤氏は日本で本格的に太鼓の訓練をした最初の日系アメリカ人としてアメリカでは最も名前が知られている太鼓プレイヤー)いよいよパフォーマンス開始。ところが冷房が全く効いていない。一番前でケニー氏とマサトが見ている。出だしは好調。だがお腹がすきすぎていたことと暑さでたちまちの内にエネルギーが消耗。お客さんは喜んでくれ、何とか最後まで持ちこたえることは出来たものの悔やまれることしきり。楽屋でしばらく動けない。第2部、太鼓センターのパフォーマンスを一緒にどうぞと言うことで直前に着席。少し落ち着いてくる。全体のカーテンコールで再び舞台へ。終演後しばらく歓談した後片付けてホテルへ。くたびれた。

    

 7月8日

昼食をケニー夫妻に誘われてマサト、エリックたちと一緒に。その後島巡りの観光ツアー。何処へいっても美しい景色が見られる。締めくくりはアイスのお店でおやつ。
しばらくホテルで休憩後、チズコさんが迎えにきてくれてワークショップ会場、ケニー遠藤太鼓アンサンブルの道場へ。30人を越す人たちが集まっていた。ミッシェルと私の踊りの紹介から皆さん盛り上がる。ワークショップは順調に進み、6人ずつのグループに分かれ自主稽古。年齢が上がれば上がるほど覚えるのは難しそうだが各グループを回ってアドバイスをしたりしながら見ていると結構どのグループも真剣そのもの。いよいよグループごとの発表。それぞれのグループの発表にミッシェルと私が交互について危ない所を補佐する。発表のトリは若者達。意外とエリックが良い踊りをしている。マサトも頑張っている。ゼンが(ケニー遠藤の息子で最年少)健闘している。心から満足できるワークショップになったような気がする。
ワークショップ終了後、誕生日の人がいてケーキが配られる。甘さが美味しく感じられた。
ケニーが、「夜景がとても美しく見られるところがあるので案内する」という。深夜にも関わらず車を山目指して飛ばす。風が強い。記念撮影。
翌朝の朝食をスーパーで買い込んでホテルへ。ケニーが送ってくれる。

  

 7月9日

マウイ島へ戻る。トニーとプレストンが迎えにきてくれる。お店へ。ハワイアンのお店から取り寄せた昼食を店番をしていたヴァレリーも交えていただき、食後水族館へ案内してくれると言う。
かなり大きな水族館。延々と時間をかけて見て回る。かなり疲れる。
再びお店へ。トニーが撮り続けていた写真をCDに焼き付けてくれてプレゼントしてくれる。うれしい。チョコレートもどっさりといただく。嬉しいが何だか済まない気持ちにもなってくる。
それからウィッサのご両親も交えてベトナム料理のお店で最後の夕食会。
夜10時58分のサンノゼ行きの飛行機に乗る為に登場口へ。別れが惜しまれる。プレストンが私達の姿が見えなくなるまで手を振って見送ってくれている。

   

 7月10日 早朝6時51分サンノゼ空港に到着。ミッシェルの家で一日ゆっくりとお休み。まずはツアーの最初、無事に終えることが出来た気持ちでホッとしている。喉の調子もほとんど正常に戻っている。

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