Roodaka/ルーダカ蜘蛛軍団の高貴まる女王。


「ヴォーティックス」。
それが、彼女
の「種族」の名前である。
(例:タフーの種族は「トーア」。)

ヴォーティックス族は、「キサ」という島に住んでいる。
キサは、「サモラランチャー」や「コルダックブラスター」などの最先端の新兵器を開発する島としても知られている。

そして、ヴォーティックス族は、自らの「
勇敢さ」と「冷酷さ証明するために、
人生で一度は必ず「」という建造物
を登らなければならない運命を背負っている。
この建造物の頂上まで登れば真のヴォーティックス族として認められるが、
この「山」という建造物は、登山者を――――喰う。

登山者の行く手を阻むように、ある時突然火の雨が降り、触ると体が溶ける草が生い茂る。
そして、それにモタモタしていると、いきなり壁や地面が口のように変形し、その牙で登山者を捕まえると、
そのままバリボリと音を立てて対象を貪るのである。


もちろん、ヴォーティックス族であるルーダカも例外では無かった。


この話は彼女自身の口から発せられた事柄なので、真実である確証は無いが、ルーダカはその時の事をこう言っている。

「私は親友と一緒に、『山』を登っていた。
 私が、もう少しで頂上だという所で、親友が捕まってしまった。
 親友を助ける事もできたけど、私は頂上を目指す方を選んだ。

 私は、『山』が“食事を楽しんでいる間に頂上まで登る事が出来た」―――と。





それから長い時が過ぎ(その間に何があったかは不明だが)、彼女はいつしかダークハンターと協力していた。
当時、ダークハンターとブラザーフッド・オブ・マクータは同盟を結んでいた。
それもあって、彼女はブラザーフッドの協力者にもなった。

そしてトーア・ハガが、ブラザーフッドがオーダーオブマタ・ヌイを裏切った事を知ってから反逆。
ルーダカは、彼女のスピナーでトーア・ハガを変化させ、「ラハガ」と名付けて蔑んだ。
ちなみに、この時ラハガ達はうまく脱出している。

そして彼女は、ブラザーフッドに所属するヴィソラックの軍の副司令官に就任する。
いつしかルーダカは、シドラックを倒して自分が司令官になる野望を胸に抱いていた。





そして時は過ぎ、舞台はメトロ・ヌイ。
マクータは、トーア・メトロの必殺技「シール〜封印〜」を受け、倒される直前にテレパシーで
ルーダカとシドラックにSOSを送る。

マクータの信用を得るには、これほど美味しい役目は無い。
シドラックとルーダカは、マクータの封印を解くために暗躍する。

シドラックが、ヴィソラック軍を使ってメトロ・ヌイを支配し始める。
その間にルーダカは、マクータの封印場所へ向かい、マクータを封印している巨大な封印石を少し削り取り、
それを宝物のように身に付けた。

ルーダカは知っていた。
封印石を創る材料である、トーアのエレメンタル・パワー。
その封印石を創る時に使用されたエレメンタル・パワーを、その封印石に再び注ぐ」事で、封印を解く事ができる事を。

ルーダカは、ホーディカと化したトーア・ワカマを誘惑し、ワカマを仲間に引き入れる。
そして、シドラックに「ワカマを第三位の司令官に任命する」事を提案。
渋るシドラックだったが、ワカマがノリックを覗くラハガを捕獲してきた事と、
以前から願っていた「ルーダカとの結婚」を条件に許可する。


そして、残りのトーア・ホーディカとノリックは、メトロ・ヌイのコロシアムで、ヴィソラック軍と決戦を迎える。
仲間達をヴィソラック軍に殺され、自分一人になった人型ラヒ「キートング」もホーディカ側に参戦する。


ルーダカは、壁を登っていたキートングにビームを照射し、突き落とす。
キートングに最期の一撃を与えろと要求するシドラック。だが、ルーダカは去ってしまう。

半分呆れ、半分訳が分からないシドラック。当然、隙だらけ。
その隙を、仲間を殺され復讐に燃えていたキートングが見逃すはずがなかった。

悲鳴を上げながら、キートングの一撃で彼は命を落とした。
そう、これも全て、ルーダカの作戦だった。



・・・・・これで、私が司令官よ・・・・・








次の作戦は、マクータの復活。
その為には、6つのエレメンタル・パワーを自らの持つ封印石のカケラに注入しなければならない。

計画では、ルーダカが六人のホーディカを全員殺害後、
彼らからエレメンタル・パワーを抜き取り、そのパワーを使って封印解除するはずだった。


しかし、彼女は運悪く五人のホーディカに見つかってしまう。
ロウツカスピナーの集中砲火を受け、
瀕死状態のルーダカ。
しかし、彼らのスピナーに宿っていたエレメンタル・パワーは、ルーダカの胸にある封印石に伝わっていた。

ルーダカは、もし自分が死ぬならば、ワカマの指示でヴィソラック軍がホーディカ達を一斉に殺しにかかるだろうと脅迫する。
しかし、ワカマは既にマタウの必死の説得で自分を取り戻していた。

「お前達は自由だ!好きな場所で、自由に生きろ!」
ワカマの言葉に反応し、解放されたヴィソラック達は「自分達の意思」で去り始める。


追い詰められたルーダカは、ついにワカマのファイア・スピナーを喰らい、倒れた。
しかし、時は既に遅かった。
最期の――「火」のエレメンタル・パワーを吸収した封印石が、封印を解いてしまう。


その時、封印石からマクータのダーク・ハンドが飛び出し、瀕死のルーダカを掴み――消えた。




マクータとて、慈悲や情はある。
自分の封印を解いてくれたルーダカを危機から脱出させるため、自身の能力「テレポート」を使用したのだった。







それから永い時が過ぎた。



既にブラザーフッドとダークハンターは対立していた。
そして、そのブラザーフッドのボス「マクータ」の命を助けた敵として、ルーダカはダークハンターから追われていた。

そして、ついに彼女は、ダークハンターの一人「トラッカー」によって捕まってしまう。
そして、ダークハンターの基地である島「オディナ」に連行されるも、命からがら脱出する。


彼女はキサに戻ってきたが、そこでは「タートラック」というドラゴンラヒが暴れ回り、
街のほとんどが破壊されつくされていた。

そのうち、タートラックの爪と牙が、彼女にまで及ぶ。
もはやこれまでかと、死を覚悟するルーダカ。












彼女は、救われた。
タートラックを追って、キサまで来ていたトーア・ヌーバに。




ダークハンターのボス「ザ・シャドウズ・ワン」が、ルーダカを本格的に殺害しようとしている事を知った彼女は、
ブラザーフッドとダークハンターを裏切り、
トーアに味方する事を決心した。


彼女は罪滅ぼしとして、自分に何か出来る事は無いかとトーア達に聞く。
そして、彼女はその役目を果たす。――――ラハガを、元のトーア・ハガの姿に戻したのだった。










彼女は望んでいる。今度は、嘘ではなく、心の底から。
自分が、トーア達―――
“本当”の仲間―――に出来る限りで協力できる事を。




道を外れた事に「気付けば」、やり直す事ができる。









彼女は、今度こそ―――本当に、「救われた」のだった。