???/???神が創造した守護戦士。


トーア。
それは、バイオニクル世界では最も有名で、そして最も身近な守護者である。
ある者は、リカーンのように、最期まで戦士として誇り高く生き抜き、
ある者は、ニディーキのように、道を外れ惨めな最期を遂げる者もいた。

数々の伝説を生み出し、数々の悲劇を繰り返してきたトーア。
彼女は、世界で初めての「トーア」として、マタ・ヌイより更に上の神「偉大なる者」によってこの世に生を受けた。


彼女の名前は、永い時が過ぎてしまった今、知る者は殆ど居ない。
そして、彼女がどのような人物であったのかすら、何も分かっていない。
しかし、二つだけ分かっている事がある。それは―――――
彼女が、「生きて」いる事。
もう一つは、彼女が水属性のトーアであった事。


世界で初めてのトーアとして生まれた、彼女。
彼女が今、何処にいるのか。
そして今、どんな生活を送っているのか。

それは、誰も知らない。
彼女を知っている人が居たとしても、彼女が唯のトーアでは無い事は知らないであろう。



今知られている彼女の行動。
それは、彼女が遠い昔、
巨大都市メトロ・ヌイが創られている時、その建造の手伝いをしたという事だけである。