大曲市の教育委員になった齋藤弁護士(97・3・3)
大曲市教育委員会は3日、新任された齋藤忠治教育委員会委員(45)の辞令交付を行った。教育委員は5人。齋藤氏は昨年12月24日に任期満了を迎えた加賀公氏(50)=大曲西根字鳥居=の後任として28日開かれた2月定例議会で同意を得、任命された。
高橋司市長から辞令交付を受けた齋藤氏は「2月始めに教育委員のお話を受けたが、果して私に務まるかと心配だった」と語り、「法律家というより一市民として協力したい」と抱負を語った。東北の自治体で弁護士が教育委員に任命されたのは初めて。鎌田教育長は「幅広い視点から大曲市の教育に携わってもらいたい」と期待する。
同市大町の老舗・齋藤忠太郎商店の長男として生まれ、大曲小学校を卒業後は東京の私立早稲田実業中学、同高校を経て早稲田大学法学部を卒業。1984年10月、司法試験合格、87年東京弁護士会所属の弁護士として主に民事事件を担当してきた。そのまま「東京人」になりきろうかとも思ったが、4年前の42歳のぼんでん上げで故郷に帰ったとき、郷里の仲間の温かさに「そろそろ帰ろうか」と帰巣本能が沸き、95年4月、秋田弁護士会に登録替えして生家の裏に事務所を構えた。
弁護士としては「なるべくなら裁判にならないように済ませたい」と人間的な温かさを示し、与えられた今度の教育委員としての仕事も「低学年であればあるほどだが、教育の問題に法律の介入は望ましくない」と話す。
定例の教育委員会は月1回。「裁判もほぼ同じペース。日程調整にも支障がないので、私で良いのならと、お引き受けした」と控えめに語った。そして「やはり故郷は生活するにも快適」とホッとした表情を見せた。