仙北球場の改修工事契約
議会は「容認できない」として町議案を否決(5月16日・木)
仙北町の「仙北球場(仮称)改修工事」を巡って「談合疑惑がある」として今月1日に開いた臨時議会が紛糾、会期が延長されて16日に再開された臨時議会は町が提案した工事の請負契約締結議案を記名投票の結果、議長採決で「否決」するという異常事態となった。小西省吾町長は「町からの報告を受けて談合はないものと確信して提案した議案だけに否決は非常に残念だ。今後のことは後を継いでくれる方が具体的に進めてくれるだろうが、出来るだけ速やかに工事を進め、秋には使えるようにしてもらいたい」と話した。同町では任期満了に伴う町長選が21日に告示され、26日に投・開票される。町長選には二人の新人が立候補を表明、小西町長は今期限りで引退する。野球場を巡る談合疑惑も今度の町長選に微妙な影響を投げかけそうだ。
改修工事は2007年の国体に向けて行われるもので、バックスクリーンやフェンスの新設、内野舗装などを行う。町は昨年度に実施設計を行い、今年度に工事費として約1億円を計上していた。
その上で4月18日に地元のA級4業者に工事発注のための事前説明を行い、町側はスポーツ施設と言う特殊性を理由に町外の建設業者と共同企業体(JV)を組むよう指示。4組のJVが組まれ、30日に指名競争入札が行われた。その間に談合情報がマスコミなどに寄せられ、入札の結果、情報通りのJVが9345万円で落札した。町の予定価格は9492万円だった。
1日に開いた臨時議会ではこの問題を巡って議会が紛糾。最終的に町に精査してもらうとの条件で議会は16日まで延長した。そしてこの日に再開した臨時議会で小西町長らは「談合」疑惑を巡って、二回にわたって助役を含めた関係職員4人が県警の事情聴衆を受け、関係書類のコピーの提出を求められたことなどを明らかにした。
議員からも厳しい追及の質問が出され、最終的に工事請負契約締結議案の採決を巡って一人の議員が反対討論、一人の議員が賛成討論を行った。反対討論を行ったのは高橋恵五郎議員で「議員としても聞き取りした結果、工事発注のための事前説明は地元のA級4業者だけで、企業体を組むべき町外4業者の意志は何らくみ取っておらず、本来あり得ない異常中の異常な発注で、到底、納得できるものではない」と厳しく反論。さらに「談合情報も町では業者を呼んで確認し、そのような事実はなかったとして入札を執行したと言うが、我々は結果で判断するしかなく、談合情報通りの企業体が落札したとすれば、談合があったと判断せざるを得ない」として議案の同意への否決を求めた。
これに対して長沢典雄議員が「入札制度の手順を踏んで行ったものであり、何ら問題はなく、反対する余地はない。採決すべきだ」と賛成を求めた。
議長を除く16人の議員全員による起立採決の結果、賛成反対が8対8と可否同数となり、議長採決で「否決」となったが、起立採決は確認できなかったとして議員から動議が出され、昼休みの休会後の本会議で「記名投票」による「採決」となった。その結果も賛成反対が同数となり、最終的に議長採決で否決された。
これによって仙北球場の改修工事は「一事不再議」の原則によって同じ議案は提出できなくなり、設計の一部を変更した上で、入札のやり直しを行い、再提案せざるを得なくなった。
町教育委員会では「土をいじる工事のため、秋までには完成させたいと思い、9月20日までの工期で発注した。着工から完成までは150日はかかる。再提案するにしても6月議会に間に合うかどうか。工事を請け負ってくれる業者に工期を縮めてもらうなど依頼するしかない」と話す。